Jリーグ統計分析 選手動態① ~海外移籍で選手は高齢化しているのか?~

Jリーグ統計分析

本記事では2014年~2025年間の、Jリーグ出場選手の選手動態を分析します。分析方法のベースとしては、「出場時間による加重平均」を採用して分析しています(詳細下記)。また、選手の年齢は各シーズンの4月1日おける年齢より計算しています

How to analyze?その③ 出場時間加重平均 – Jリーグデータ分析(FC東京中心)

早速各リーグで出場している選手の平均年齢推移はこちらです

上記グラフを見るうえで考慮しないといけないのは、コロナ禍の影響により2020年は各ディビジョンで「昇格あり」「降格なし」の特殊ルールで運営されました。

【公式】2020シーズンの大会方式変更について:Jリーグ公式サイト(J.LEAGUE.jp)

また、実験的なリーグであるJ3においては2014年・2015年に各クラブの出場時間の短い若手を対象とした、Jリーグ・アンダー22選抜及び2016年~2020年にFC東京・ガンバ大阪・セレッソ大阪によるセカンドチーム(U23)参戦がありました。

上記事情を加味するとJ1・J2出場選手の平均年齢はほぼ横ばい・J3は上昇傾向もU22選抜・セカンドチーム廃止という特殊事情と考えてよいと思われます。

念のため、全選手出場出場時間におけるU20の選手、U24の選手(U20除く)の割合の推移を確認しました。

こちらの指標でも特殊事情のJ3を除くと大きな違いはないようです。ただし、降格なしの2020年以降、若干若手の出場時間の減少・平均年齢の上昇があるように見えます。原因をここから判断するのは難しいですが、昇格直前の時期にコロナ禍の影響を受けた年代の選手たちはプロでやや苦戦している・そもそも昇格を見送られている可能性もありそうです。

また、このような状況を反映してか、2026シーズンからJリーグはU21リーグを開設します。セカンドチームの効果が確認できたから始めたのかと思っていましたが、実は足元は若手出場機会への危機感を募らせていた可能性はあるかもしれません。そもそもJ3に出てたU20年代の選手たち(2種登録含む)の出場機会は大きく減少しており、育成レンタルでは穴埋めできてきてなかった可能性もありそうです。

【公式】「U-21 Jリーグ」創設を決定- 東西2リーグ制で2026/27シーズンに開始、11クラブが参加 -:Jリーグ公式サイト(J.LEAGUE.jp)

足元ではやや若手出場の減少が見えるものの、長期トレンドとしては若手の出場率やリーグ全体の平均年齢は横ばいのようです。三苫・久保・富安といった歴史を塗り替えるような選手たちは海外移籍しているものの、その下の層の若手はJリーグで出場を重ねる、海外移籍しても数年で帰還しているため選手動態に大きな影響を与えていないようです。

ユース厨・若手厨の方たちはこれからも安心してJリーグを見れそうです👍

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