FC東京アカデミー出身選手の動向調査 ~U23チーム効果はあったのか?~

FC東京

今回はFC東京アカデミー(U15/U18)出身選手のJリーグにおける出場機会について調査した。2014年以降のJ1~J3における出場時間は以下の通り。

U23チームの関係で一時J3の出場時間がのびたものの、おおむね横ばい~微増程度。U23チームの効果は別途検証したい。

FC東京トップチームにおける出場機会についても別途調査を行った。青い棒がトップチームの全出場時間にしめるアカデミー出身選手の割合、赤線は出場したアカデミー選手の平均年齢(出場時間による加重平均)。

上記グラフを見ると、FC東京におけるJ3効果が顕著に確認できる。2017年以降選手の平均年齢は急激に下がっており、アカデミー出身選手の早期戦力化に成功していることを確認できる。

ただし、J3創設前はそもそも高卒での昇格選手が非常に少なく抑えられており、J3による育成効果+昇格に関する考え方の変化という両面による変化であることには注意が必要である。

また、もう一点重要なのがアカデミー出身選手比率は2025年を除くと横ばいである点である。これは、昇格選手らが戦力になった一方で、中途の補強や長期にプレーしているアカデミー選手がいないことを示している。海外からの期間した武藤・原・安部らは他のJ1クラブに移籍し、蓮川や鈴木喜丈といった複数年J2で活躍した選手も東京のトップチームの戦力化出来ていないためである。唯一の例外は、2025年から復帰した橋本拳人のみである。

現在東京の出場選手が若手とベテランで2極化している原因にもなっており、チーム文化の醸成や年齢構成の維持といった長期的な観点からみても、改善すべき点ではないか。

リーグ全体におけるFC東京アカデミー出身選手の存在感はJ2のクラブアカデミーなどの新興勢力の台頭にも負けず一定割合を保っており、J3を契機に若手年代の選手をトップチームの戦力化することに成功しているものの、トップチームで幅広い年代の選手を活用して好成績に結び付けてこそ真の育成クラブといえるのではないだろうか?

コメント

タイトルとURLをコピーしました